急増する「子供の肩こり」について
最近、小・中学生の肩こり(肩関節・頚部損傷)の相談が非常に増えております
一昔前は「肩こりは大人だけになるもの」と考えられてきましたが、近ごろでは男女問わず、小・中学校の生徒や、もっと小さい幼児にまで「肩こり」の症状を訴える子どもが増えています。
実際に、肩を触診してみると、ガチガチで大人並みにひどい肩こりが起こっている子供さんが急増しています。
「日本の国民病」と言われている「肩こり」は、厚労省が行った国民生活基礎調査によると、「気になる自覚症状」では、男性は腰痛に次いで「肩こり」が第2位、女性は第1位にランクされ、男女とも大人は肩こりの悩みを抱えていることが分かりますが、一体なぜ、子供にまで「肩こり」の訴えが増えたのでしょうか?
小学生の「4人に1人」は肩こりを訴える。
肩こりに悩む子どもの割合は、小学生で25.1%、中学生で31.2%、高校生で65.3%というデータが報告されています。
なぜ、「肩こり」になるのか?
私たちの肩は、重さ約5〜6kgの頭部を「僧帽筋」と呼ばれている筋肉で支えています。さらに腕を動かすにも肩の筋肉は必要です。僧帽筋は、首のうしろから肩や背中にかけて広がる筋肉で、頭や腕などの動きに合わせて常にストレスが掛かった状態を強いられています。
過剰にストレスが掛かると筋肉はこわばり、硬くなります。すると筋肉のなかの血管が圧迫されて血液の流れが悪くなります。そうなると、筋肉に酸素と栄養が十分に行き届かなくなり、老廃物が蓄積されてしまいます。やがて、筋肉疲労を起こして「肩こり」がはじまります。
本来、子どもの体は柔らかく、筋肉疲労の回復が早いため、体をたくさん動かせば筋肉の緊張はほぐれるものですが、それが現代の生活様式では、そうもいかないのかもしれません。
原因① 運動不足
コロナ渦で自宅にいることが多く、また、外で遊ぶスペースの減少により、外で遊べなくなった子供たちがスマートフォンやゲーム機で遊ぶことが増えた結果、運動不足に陥ってしまい「肩こり」になってしまいます
原因② ランドセル(荷物)が重い
現代の子供たちが登下校中に背負っているランドセルの重量はゆとり教育が行われていた時代よりも増加しています。
詳しくはコラム・・「ヘルモア 子供の腰痛が増えている?3つの原因と大切なこと 」
https://health-more.jp/column/detail/1578/
原因③ 姿勢が悪い
学校に通っている間は基本、机に座って授業を受けます。授業中の姿勢が悪いと「肩こり」を発症するケースがあります。また、スマホやゲーム機で遊んでいる時の姿勢の悪さも子供が「肩こり」になる大きな原因となります。
原因④ 血行不良
血行不良になる原因は様々です。身体の内側に目を向けてみれば、肉や脂質の多い食事ばかりですと血液がドロドロになりがちなので、バランスの良い食事が重要です。
また、湯船に浸からず、シャワーで済ませてしまうといった習慣でも血行不良を招くことがあります。
そしてもっとも注意したいのが、いじめなどのストレスによる身体の過緊張です。ストレスを感じると交感神経が優位に働き、身体が緊張を帯びて血行が悪くなってしまいます。子供がリラックスでき、気軽に相談できる環境を整えることも「肩こり」対策のひとつと考えております。
当院での治療法
個々の症状・状態・環境により、治療法はさまざまとなりますので、初診・再診時にしっかりと問診と徒手検査をいたします。
- 立体動態波による治療
- 超音波治療器による治療
- 干渉波・温熱治療器による治療
- アイシングによる治療
- 手技療法による治療
- テーピング療法による治療
- ストレッチポールを使った治療
- 筋膜リリースを使った治療
- 身体の使い方のアドバイス
- 精神的なストレスケアに関しては症状に応じ、親御様にお伝えいたします。(秘密厳守)
※これらの治療を個々の症状・状態に合わせ組み合わせて治療を行います。
子どもの肩こりは治りやすい
もし、子どもが肩こりになったとしても、まだ、筋肉が柔らかく、回復力が強いので姿勢や環境を改善し、定期的に専門家によるケアをすることにより、症状は和らぐでしょう。
※ご相談は無料となっております。
※症状・原因により、健康保険適用可能な場合と実費診療での治療となります。
お気軽にスタッフまでご相談ください。